奥田百子の米国特許制度解析ブログ
弁理士で翻訳家である奥田百子氏による米国特許制度の解説ブログ。
米国特許法、審査基準、特許事例、判例などを訳しながら、米国特許HPを
参照しつつ、解説していきます。

【第72回】 午後?晩?

2012.02.29

 昨年父とシルクロード方面に旅行に行きました。

 

 実はシルクロードは初めてだったのですが、午後9時になってもまだ明るいのでビックリ。それもそのはず、中国はあれだけ横に広い(縦にも広いけど)国なのに、全土が北京標準時間に則っているのです。でも北京は中国全土から見ると東の端です。だからシルクロード辺りだと、北京と2時間くらいの時差があるのです。

 

 実際シルクロードの方では「新疆時間」というのがありまして、一般の人々はこれに則って暮らしているようです。ですから、待ち合わせをする時は北京時間なのか新疆時間なのか確認しないといけないらしいです。2時間も時差があるので、勘違いすると相手とのケンカの種にならないとも限りません。狭い日本では考えられない現象ですねぇ。

 

 ところで、ここまでのところで僕は時間を3つ書いています。「午後4時」と「午後7時」と「午後9時」です。

 

 この3つの表現、日本語としては全くおかしくありませんよね?

 

 では、これを中国語に訳してみましょう。「午後」は中国語では「下午」と言いますから、こうですかね?

 

下午四点

xià wŭ sì diăn

 

下午七点

xià wŭ qī diăn

 

下午九点

xià wŭ jiŭ diăn

 

 これでいいでしょうか…?

 

 実は、「下午七点」と「下午九点」はちょっと違和感を感じる中国人が多いようです。もちろん、中国語として間違っているわけではありませんが、あまり日常的な言い方ではないらしいのです。

 

 では、何と言えばいいかというと、こんなふうに言うようです。

 

晚上七点

wăn shang qī diăn

 

晚上九点

wăn shang jiŭ diăn

 

 そう。「午後7時」ではなく「夜7時」というような言い方なのですね。

 

 「下午」と「晚上」、何時から言い方が変わるのか、明確な規定はないのですが、大体日没までが「下午」、それ以降が「晚上」となるようです。ですから、夏の新疆ならもしかすると「下午七点」と言えるかもしれません(笑)。しかし9時になると、おそらく新疆でも「下午九点」という言い方はきついかもしれませんね。

 

 実は午後だけでなく、午前中にも区切りがあり、更に言うと、もっと区切りがありまして、中国語では1日を6つに分けているようです。

 

・明け方~午前8時くらいまで

 早上zăo shang

 

・午前8時くらい~正午くらいまで

 上午shàng wŭ

 

・正午くらい~午後1時くらいまで

 中午zhōng wŭ

 

・午後1時くらい~午後6時くらいまで

 下午xià wŭ

 

・午後6時くらい~夜中12時くらいまで

 晚上wăn shang

 

・夜中12時くらい~明け方くらいまで

 夜里yè li

 

 僕も含めて外国人は意外と気にせず適当に話している人が多いのではないかと思います。間違いとはいえないので中国人もあまり指摘してくれないと思いますしね。今後はちょっと注意してみてください。

 

細かいことですが、更に自然な中国語になること請け合いですから。

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プロフィール

奥田 百子
  • ■ 氏名
    伊藤 祥雄(いとう さちお)
  • ■ 自己紹介
    1968年生まれ 兵庫県出身
    大阪外国語大学外国語学部中国語学科卒業
    在学中、北京師範大学中文系に留学
    大阪大学大学院文学研究科 博士前期課程修了
    サイマルアカデミー中国語通訳者養成コース修了
  • ■ 現在の仕事
    通訳・翻訳業を行うかたわら、中国語講師、NHK国際放送局の中国語放送の番組作成、ナレーションを担当している
  • ■ 趣味
    筋トレ、合唱
  • ■ 著書
    2004年
    「文法から学べる中国語」
    ナツメ社
    2007年
    「中国語!聞き取り・書き取りドリル」宝島社(別冊宝島)
    「文法から学べる中国語ドリル」
    ナツメ社
    2008年
    「ぜったい通じるカンタンフレーズで中国語がスラスラ話せる本」
    永岡書店
    「すぐに役立つ中国語の基本単語集」ナツメ社
    2009年
    「中国語検定対策4級問題集」
    白水社
    2010年
    「中国語検定対策3級問題集」
    白水社

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