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翻訳コラム

COLUMN

第77回「であって」と「において」

2016.10.06
弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子

「A, B, Cからなる装置であって、前記Aは、〜を特徴とする装置」
「A, B, Cからなる装置において、前記Aは、〜を特徴とする装置」

繰り返しクレームの文言の話をしていますが、「であって」「において」についてある弁理士の意見です。
「であって」は、それより前に先行技術を記載する際に使用する。
「において」は、それより前に記載される事項を先行技術として特定しないときに使用するとのことです。
f確かに「A, B, Cからなる装置」を先行技術として特定するのは勇気が要ります。「において」を使用すると、先行技術であるか否かは明確にはなりません。
しかし「であって」と「において」は英語ではどのように訳し分けるのでしょうか。
どちらもwhereinの訳語が思い浮かぶでしょう。もしそうであれば、英文明細書ではwherein以前は先行技術となるかどうかを区別できないのでしょうか。
characterized in thatのフレーズを使うと、that以降は発明の特徴部分を表すことが明確になると思います。そこで「であって」は欧州クレーム、米国クレームでもcharacterized in thatを使ったらどうでしょうか。

翻訳

“A device comprising A, B, and C (“deatte” in Japanese), wherein the A is …”
“A device comprising A, B, and C (“nioite” in Japanese), in which the A is …”

I repeatedly explained claim wording in this blog. My college’s opinion about the Japanese words “deatte” and “nioite” is:
The word “deatte” is used to state the prior art before the word “deatte”,
The word “nioite” is used to specify matters not described before the prior art.
Of course, specifying “a device comprising A, B, and C” as the prior art is a little bold. Using the word “nioite” does not make it clear if the words stated before that are the prior art or not.
How can we translate the words “deatte” and “nioite”?
Both words remind us of the translation “wherein”. But if this is so, I wonder if we can designate the words written before “wherein” as the prior art or not ?
I think that the phrase “characterized in that” makes it clear that phrases after the word “that” show characterizing parts of the invention. Accordingly, using “characterized in that” (as a translation of “deatte”) in US claims and European claims is recommended.

奥田百子

「もう知らないではすまされない著作権」(奥田百子監修、中央経済社)3月19日発売!

東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)

著書

  • ゼロからできるアメリカ特許取得の実務と英語
  • 特許翻訳のテクニック
  • なるほど図解著作権法のしくみ
  • 国際特許出願マニュアル
  • なるほど図解商標法のしくみ
  • なるほど図解特許法のしくみ
  • こんなにおもしろい弁理士の仕事
  • だれでも弁理士になれる本
  • 改正・米国特許法のポイント