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翻訳コラム

COLUMN

第238回250

2015.05.13
通訳・翻訳家 伊藤祥雄

漫画「クレヨンしんちゃん」の影響か、「オバカ」という言い方がすっかり定着したような感じを受けています。「バカ」とか「アホ」というよりもちょっと柔らかいので使いやすいのですよね。

こういう罵り言葉のようなもの、もちろん中国語にもあります。いや、かなり発達していると言ってもいいかもしれません。とてもここに書けないような下品なものも結構ありまして、一時そういうのを一所懸命覚えたことがありましたっけ。若気の至りですね〜(笑)。

先日、知り合いの中国人(若者)が面白い言葉を教えてくれました。


èr

言わずと知れた、数字の「2」ですが、、、実はこれが別の意味を持って使われることがあるそうなのです。例えばこんな具合。

他有点儿二。
tā yŏu diănr èr

これ、どういう意味かと言いますと、「あの人ってちょっと抜けてるよね〜」というような意味らしいです。

あるいは、自分のことを指して

我很二!
wŏ hěn èr
俺ってばドジだなぁ

のように言ったりするそうです。

こういうのって本当に不思議。どうして数字の2が「抜けてる」というような意味になるのでしょうか。面白いですよね〜。

実は、これ、「二百五 èr băi wŭ」の短縮形なのだそうです!

みなさんは「二百五」ってどういう意味か知っていますか?

「二百五」って日本語だと「205」のことになりますが、中国語で「二百五」と言えば「250」のことです。ご存知ですよね?「250」は正式には「二百五十 èr băi wŭ shí」というのですが、中国語では最後の単位(ここでは「十」)は省略してもいいことになっているので、「二百五」とは「250」のことなのです。

そしてこの数字は、なぜだか相手をけなす言葉として使われることもあるのです。

その由来は諸説あってよくわかりませんが、ちょっとおかしなことをしたり変なことを口走ったりして恥をかいた人に対して言う言葉のようです。但し、相手に悪感情を持っているということはないようです。ちょっとからかうような感じの言葉なのでしょうね。

で、「二百五」は長すぎるということで、短縮して「二 èr」と言うようになったのだそうです。しかも形容詞として使うようになったようですね。。。

「二百五」だって僕たち日本人から見るとそんなに長いとは思えないのですが、中国語では3文字は、場合によっては長いということになってしまうようです。確かに中国語の多くの単語は1文字か2文字。3文字以上はたいてい複合語か外来語です。そう考えると、「二百五」が長いというのも、まぁ分からないではありません。

そして中国人も日本人と同じで、長い言葉はすぐ短縮しちゃうのですよね〜。

で、知り合いの中国人によると、「二」は本当に軽く使うようで、言われた相手もショックを受けることもないようです。「二百五」と言うともしかしたら角が立つかもしれませんが、「二」だけならそんなこともなさそうなのだとか。

「バカ」じゃなくて「オバカ」って言うのと同じような感じなのですかね〜(笑)。

こういうちょっとした言葉って、本当にイッパイあるのでしょうね。特にネットの中では日々新しい言葉や流行り言葉が生まれているはずなのですが、なかなかキャッチアップできないでおります。

やはり微博(wēi bó 中国版のツイッターのようなもの)などを通して勉強しなければなりませんね〜(笑)。

伊藤祥雄

1968年生まれ 兵庫県出身
大阪外国語大学 外国語学部 中国語学科卒業、在学中に北京師範大学中文系留学、大阪大学大学院 文学研究科 博士前期課程修了
サイマルアカデミー中国語通訳者養成コース修了

通訳・翻訳業を行うかたわら、中国語講師、NHK国際放送局の中国語放送の番組作成、ナレーションを担当

著書

  • 文法から学べる中国語
  • 中国語!聞き取り・書き取りドリル
  • CD付き 文法から学べる中国語ドリル
  • 中国語検定対策4級問題集
  • 中国語検定対策3級問題集
  • ぜったい通じるカンタンフレーズで中国語がスラスラ話せる本

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