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翻訳コラム

COLUMN

第330回値切る

2017.03.29
通訳・翻訳家 伊藤祥雄

皆さんは買い物をする時に、値切りますか?(笑)

僕は関西出身ですが、関西では結構皆さん、値切りますよね〜。最近はもしかしたらそうでもないかもしれませんが、うちの母なんかはデパートでも値切ります。

こう書くと、関西人ってガメツイな〜と思われるかもしれませんが、母の値切りを何度も見た僕は、声を大にして言いたい。関西人の値切りには「美学」があるのです!(笑)

母の場合、買いたい商品の仕入れ値をある程度予想し、絶対にそれ以下にまでは値切りません。相手にもちゃんと儲けさせてあげなければならないからです。相手も儲けが出て、自分も安く品物が手に入る、そう、ウィンウィンですね!それが関西の「値切りの美学」です。

それはさておき(笑)、中国でも皆さん結構値切りますよね。

僕が留学に行っていた頃は中国の人も今ほど金持ちではありませんでしたから、客が外国人だと見るとすごく吹っかけてきたものです。だから土産物でもタクシー代でも、とにかく言い値でOKしてはダメで、半額くらいまで値切れると言われていましたっけ。今は日本人の方がお金ありませんから、外国人だからといって吹っかけられることはあまりないかもしれませんかね〜(笑)。

でも、中国人同士でも買い物で値切るのは当たり前のようですね。先日日本のテレビ番組で中国のことを言っているのを見ていてビックリしたのですが、中国ではネットショッピングでも値切ることがあるようですね。

まぁ、さすがに個人で値切るとあまり成功しないようなのですが、驚いたことに「ネットの値切り屋」という職業(?)があるそうで、そういうプロ(?)にお願いすると、なぜかあっという間に安くなるのだそうです(笑)。

値切り屋さんは、値切った分の何%かを報酬として貰うようで、値切り屋さんから言うと値切れば値切るほど自分の報酬も増えるので、必死に頑張ってくれるらしいのです。

う〜ん、素晴らしい隙間産業。日本は関西以外ではあまり値切らないからか、ネットショッピングで値切ろうという発想もなかったですよね〜。関西人にしたって、例えばうちの母なんかは、値切ることもさることながら、相手の店員との会話や駆け引きが楽しいから値切るのだと言っていましたので、ネットショッピングの値切りには興味なさそう(笑)。

それはさておき、この「ネットの値切り屋」、中国語で何と言うのかな〜と思って、調べようと思いました。インターネットの検索サイトで「ネットショッピング」や「値切る」というようなキーワードを入れて検索したら、何か出てくるかなと。

さて、ネットショッピングは中国語で何と言いますかね?最近は、こんなふうに言うかな?

网购
wăng gòu

中国語って単語が短いですよね〜(笑)。

さて、「値切る」ですが、パッと思いついたのはこんな言葉。

讨价还价
tăo jià huán jià

正確には、前半「讨价」はお店側からの値段提示、そして後半の「还价」は店の言う値段を聞いてから客側がする値段提示です。だから、「値切る」は後半の「还价」ですね。

というわけで、「网购」とか「讨价还价」などの単語を入力して検索してみて、やっと見つけました!「ネットの値切り屋」はこう言うようです。

网络砍价师
wăng luò kăn jià shī

あ!なるほど!「砍价」か〜!

砍kănは「斧や鉈でたたき切る」というような意味です。つまり、値段の余分な部分を叩き切ってしまう人、ということなのでしょう。

あと、「〜屋」をどう言っているのかも興味があったのですが、なるほど「〜师shī」ですね。日本語の「〜屋」よりも中国語の「〜师」の方が尊敬されている表現になっていますが、普通の人が値切ってもダメだったのにこの人たちが値切ると数分で結果が出るそうなので、これはやはり「〜师」と呼ぶべきでしょうね。

本当に、中国人の漢字の使い方って興味深いですよねぇ。更にまた中国人や中国語が好きになりました。

伊藤祥雄

1968年生まれ 兵庫県出身
大阪外国語大学 外国語学部 中国語学科卒業、在学中に北京師範大学中文系留学、大阪大学大学院 文学研究科 博士前期課程修了
サイマルアカデミー中国語通訳者養成コース修了

通訳・翻訳業を行うかたわら、中国語講師、NHK国際放送局の中国語放送の番組作成、ナレーションを担当

著書

  • 文法から学べる中国語
  • 中国語!聞き取り・書き取りドリル
  • CD付き 文法から学べる中国語ドリル
  • 中国語検定対策4級問題集
  • 中国語検定対策3級問題集
  • ぜったい通じるカンタンフレーズで中国語がスラスラ話せる本