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翻訳コラム

COLUMN

第390回曜日

2018.06.27
通訳・翻訳家 伊藤祥雄

「今年」とか「来年」とか「来月」「今週」「明日」といった言葉を中国語で何と言うか、皆さんも当然覚えられたと思いますが、生徒さんからよく文句を言われます(笑)。一貫していないと言うのですね。ちょっと並べてみます。

“去年" “今年" “明年"
“上个月" “这个月" “下个月"
“上个星期" “这个星期" “下个星期"
“昨天" “今天" “明天"

確かに、今年のことを言う時は“今"を使うのに、今月と今週は“这个"、でも今日のことはまた“今"。来年のことは“明"、来月と来週は“下个"、明日は“明"。

ああ、年と日は同じで、月と週が同じ。つまり2種類なのかなと思ったら、前の年は“去"で、月と週は“上个"で、日は“昨"とは!確かに一貫していませんね(苦笑)。まぁ日本語もあまり一貫していませんので、我慢して覚えましょうね(笑)。

さて、今日はその内の「週」や「曜日」についてちょっと書いてみたいと思います。

月と週に使われる“上"とか“下"。中国語では時間がどうやら上から下へ流れているというイメージらしく、月や週以外にもよく出てきます。例えば:

下一站,动物园站。
Xià yí zhàn, dòngwùyuán zhàn.
次の駅は、動物園駅です。

バスや地下鉄などのアナウンスで言いそうな言葉ですね。つまり、“下"は「次の」、“上"は「前の」というような意味があるということが分かります。というわけで、先月のことは“上个月(直訳:前の月)"、来月のことは“下个月(直訳:次の月)"というふうに言うのですね。

ところで「週」についてですが、単に「先週」「今週」「来週」というだけでなく、「先週の木曜日」というような言い方も“上个"“这个"“下个"を使って言うことができます。例えば:

上个星期四
shàngge xīngqīsì
先週の木曜日

这个星期三
zhège xīngqīsān
今週の水曜日

下个星期二
xiàge xīngqī'èr
来週の火曜日

さて、ここで僕は悩んでしまったことがあります。“上"は「前の」、“下"は「次の」というのが原義だと思うのですが、だとしたら、“上个星期四"は「1つ前の木曜日」という意味になりはしないのかな?と。

つまり、例えば今日が金曜日だったとしましょう。すると“上个星期四"は昨日の木曜日を指すのでしょうか?厳密に1つ前の木曜日と考えると、昨日のことになりますよね?

同じように、今日が火曜日だったとした場合、“下个星期五"はいつでしょうか。厳密に「次の金曜日」だとすると、今週の金曜日になりますが、、、

ある時生徒さんからこのような質問を受けて、それまであまり深く考えずにいたので答えられませんでした(苦笑)。そこで中国人数人に尋ねてみたところ、どうも曜日について言う場合は「次の」とか「前の」ではなく、「今週の」「来週の」という意味なのだそうです。

つまり、今日が金曜日だとすると、“上个星期四"は昨日ではなくやはり「先週の木曜日」。

今日が火曜日だとすると、“下个星期五"は今週の金曜日ではなくやはり「来週の金曜日」。

僕自身は、生徒さんに質問されるまでこの問題についてあまり深く考えたことがありませんでした。というのは、多分「来週の水曜日」とか「先週の金曜日」というような言い方はあまりせず、日付を言うか、あるいはあまり細かく限定せずに「先週」とか「来週」としか言わなかったのだろうと思います。無意識にやっていたと思うのですが、今から思えば留学中などの時に色々言ってみて実験してみればよかったなと思います。

大阪外国語大学在学中にお世話になった先生が、時々言っていました。たくさんたくさん実験しろと。化学の世界だと、実験にもし失敗したら爆発したりして命の危険があるけど、語学の実験は爆発なんか絶対にしない、せいぜい相手に嫌われるくらいだから(笑)、思い切ってドンドン実験しなきゃダメだぜ、と。

本当にその通りですね。僕も初心に戻って頑張ります!周りの中国人を使って色々実験してみることにします!

伊藤祥雄

1968年生まれ 兵庫県出身
大阪外国語大学 外国語学部 中国語学科卒業、在学中に北京師範大学中文系留学、大阪大学大学院 文学研究科 博士前期課程修了
サイマルアカデミー中国語通訳者養成コース修了

通訳・翻訳業を行うかたわら、中国語講師、NHK国際放送局の中国語放送の番組作成、ナレーションを担当

著書

  • 文法から学べる中国語
  • 中国語!聞き取り・書き取りドリル
  • CD付き 文法から学べる中国語ドリル
  • 中国語検定対策4級問題集
  • 中国語検定対策3級問題集
  • ぜったい通じるカンタンフレーズで中国語がスラスラ話せる本

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