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翻訳コラム

COLUMN

第426回重さとか長さとか

2019.04.17
通訳・翻訳家 伊藤祥雄

先日あるテレビ番組を見ていて、ちょっと驚いたことがありました。

あるお笑い芸人が台湾を1周するという企画で、行く先々で画像を撮影してインスタグラムにアップし、もらった「いいね」の数に応じて1日の生活費の支給額を決めるんだとか。

台湾の人の親切心に触れてとてもいい旅だったようですよ。

さて、その中で、台湾には独特の重さの単位がある、という話をしていました。いわく、「ジン」という単位なんだとか。テレビ画面を見ると字が書いてありました。

jīn

な~んだ、知ってる知ってる。台湾だけじゃなくて中国でも使ってるよ~。

なんて思っていたのですが、番組の中の説明では「1斤=600g」と説明しています。

えええええ?うそでしょ~~~?

皆さんはご存知でしょうか。中華人民共和国でも“斤 jīn”という単位を使いますよね。でも、中華人民共和国では、「1斤=500g」です。だから、台湾の話を聞いてびっくりです。100g違うんですねぇ!

台湾では量り売りの場合など、この単位を今でもよく使うのだそうです。グラムやキログラムよりも多く使うようです。

中華人民共和国でもそうみたいですね。

ついこの間まで北京に住んでいたある日本人の友人、フィットネスクラブに通っていて、そこでマッチョな中国人と知り合ったそうです。ベンチプレスどのくらい挙げられるか、というような話になった時、その中国人が数字だけで「240」みたいな感じで答えたそうです。

240kgかなと思った僕の友人はすごくびっくりしたようでしたが、まぁウエイトリフティングやっている人とかなら200kgを超える人もいるでしょうし、信じてしまったようでした。でも、これはおそらく“240斤”でしょうね。キログラムに換算すると、120kgです。それでもすごいですが、まぁ120kgならそう珍しくない数字ですから安心できますよね(笑)。

日常会話では、単位を言わないこともよくありますよね。重さであれば数字だけ言っていればたいてい“斤 jīn”だと思うので、そのつもりで話を聞くようにしてください。

中国独特の単位といえば、距離を表す“里 ”もそうですね。

1里=0.5km

だから、万里の長城は、1万kmではなく5000km、なのかな?(笑)

日本でも昔「里(り)」という単位を使っていたようですよね。でもあれはたしか「1里≒4km」と習ったような覚えがあります。中国の“里lĭ”とは全然違いますので気をつけてくださいね。

度量衡はその国独特のものがあったりして面倒ですよね。世界の多くの国がメートル・グラム法を用いているのに、なぜか世界の大国たるアメリカはヤード・ポンド法を使っていますしね~。

まぁ日本だって、基本的には世界標準ですが、今でも部屋の面積を表すのに「畳」という単位を使ったり、土地の面積を表すのに「坪」という単位を使います。そう考えたら、中国と状況は似たり寄ったり。

でも、同じ字面の単位を使うんなら統一していただけるとありがたいです。中華人民共和国では「1斤=500g」だけど台湾だと「1斤=600g」っていうのは、どうか改めていただきたい、なんて思いました。

伊藤祥雄

1968年生まれ 兵庫県出身
大阪外国語大学 外国語学部 中国語学科卒業、在学中に北京師範大学中文系留学、大阪大学大学院 文学研究科 博士前期課程修了
サイマルアカデミー中国語通訳者養成コース修了

通訳・翻訳業を行うかたわら、中国語講師、NHK国際放送局の中国語放送の番組作成、ナレーションを担当

著書

  • 文法から学べる中国語
  • 中国語!聞き取り・書き取りドリル
  • CD付き 文法から学べる中国語ドリル
  • 中国語検定対策4級問題集
  • 中国語検定対策3級問題集
  • ぜったい通じるカンタンフレーズで中国語がスラスラ話せる本