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翻訳コラム

COLUMN

第79回地理的表示

2016.10.20
弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子

「地理的表示」というものが新たな知的財産として日本で保護されていることをご存知でしょうか。平成27年6月よりスタートしています。
地理的表示といえば地域団体商標を連想します。この2つはどう違うのでしょうか。地理的表示は地域団体商標でカバーできないのでしょうか。
地理的表示は品質の基準を充たすものに与えられます。しかも申請先は特許庁ではなく農林水産省に申請し、品質の基準を満たしたものに与えられます。
地域団体商標が登録されるには所定の周知性が必要であり、そのために周知性の証明書類を提出したり、職権で調査されます。周知性があることで地域団体商標の商品は間接的に品質も証明されますが、品質が一定の基準を充たしているという審査は特許庁では行われません。
これに対し地理的名称を登録するには、商品が品質の基準を充たしていることを述べた申請書を提出します。また品質管理を行っていることも必要です。
要するに地域団体商標は、登録の要件の一つとして、産品の名称が使用されてきた実績を評価して登録するのであり、これに対し地理的名称は一定の基準の品質を満たしていることを国家が保証します。
地理的名称も活発に利用され始めており、たとえば兵庫県の「但馬牛」「神戸ビーフ」などが登録されています。地理的名称も日本の知的財産の重要な柱となっていきます。
地理的表示については、農林水産省ウエブサイト「地理的表示法とは」(http://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/outline/index.html)をご参照ください。

翻訳

Did you know that “geographical indications" have been protected as a new intellectual property in Japan since June 2015?
Geographical indications may remind us of regional collective trademarks, but What is the difference between the two? Can geographical indications not be covered by regional collective trademarks?
Geographical indications are registered provided that they satisfy predetermined quality requirements. However they have to be applied through the Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries (and not the JPO) in order to meet quality requirements.
Only regional collective trademarks with a certain level of renown can be registered, and in order to prove such renown, applicants must do things such as present certificates of renown, or allow evaluations to be undertaken. Such renown can indirectly be used as proof of quality for a product with a regional collective trademark, but weather the item actually has such quality or not is not examined by the JPO.
Concerning this, an application stating that the geographical indication's product satisfies the standards of quality must be submitted in order to register a regional trademark name. Moreover, maintaining such quality is also required.
In summary, one requirement for registering reginal collective trademarks is registered proof of the products renown, which can demonstrate that the regionally named product has satisfied a certain level of quality, as guaranteed by the state.
Geographical indications have been actively registered, such as the “Tajima Beef", and “Kobe Beef" of Hyogo Prefecture. Geographical indications will be one of important intellectual properties in Japan.

奥田百子

「もう知らないではすまされない著作権」(奥田百子監修、中央経済社)3月19日発売!

東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)

著書

  • ゼロからできるアメリカ特許取得の実務と英語
  • 特許翻訳のテクニック
  • なるほど図解著作権法のしくみ
  • 国際特許出願マニュアル
  • なるほど図解商標法のしくみ
  • なるほど図解特許法のしくみ
  • こんなにおもしろい弁理士の仕事
  • だれでも弁理士になれる本
  • 改正・米国特許法のポイント