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翻訳コラム

COLUMN

第118回「少なくとも」と「など」

2017.09.28
弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子

「少なくとも」ということばをクレームに使えるでしょうか。なぜこの質問をするかというと曖昧なことばだからです。「少なくともタッチパネルを含む入力手段」という場合、タッチパネルは必ず含むが、ジョイスティック、キーボードなどであってもよい入力手段です。クレームでは曖昧なことばは許されませんが、あまり具体的に記載すると今度は特許権の範囲を限定してしまいます。
答えは「少なくとも」はクレームで使うことができます。この場合、入力手段という入れ物が確定しているから曖昧ではありません。入力手段という概念の中にタッチパネルがあり、これだけは少なくとも含んでいて欲しいということです。
「タッチパネルなど入力手段」という表現もクレームでは可能でしょうか。これもOKですが、この場合はタッチパネルを例として挙げているにすぎず、これを必ず含んでいて欲しいという意味ではありません。
「少なくとも」「など」はクレームで使うには曖昧ではないかの配慮が必要です。

翻訳

Can we use “at least" in patent claims? Why do I ask this? Because this is a vague phrase. For example, in the expression “input method including at least a touch panel," the input method must necessarily include a touch panel but can also include a joystick or a keyboard, etc. Vague language like this should not be permitted in claims, but conversely, excessively concrete expressions can limit the scope of a patent right.
The answer to the above question is that “at least" can be used in patent claims. In this case, the method used for input is defined, and so it is not vague: all that is desired is that the input method includes at least a touch panel.
Can the expression “input method such as a touch panel" also be used in patent claims? This is acceptable, but in this case the touch panel is only listed as an example, and it is not stated that it must be necessarily included.
Care should be taken when considering whether or not “at least" and “such as" are vague in claims.

奥田百子

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東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)

著書

  • ゼロからできるアメリカ特許取得の実務と英語
  • 特許翻訳のテクニック
  • なるほど図解著作権法のしくみ
  • 国際特許出願マニュアル
  • なるほど図解商標法のしくみ
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