- 2025.05.13更新
- 翻訳外注ノウハウ
伝わる翻訳は原稿から始まる|翻訳用ソーステキスト作成で大切な9つのポイント

「日本語から英語へ」「英語から多言語へ」といった翻訳業務では、元となる文章=ソーステキスト(原文)の品質が、翻訳結果の明瞭さ・正確さに大きく影響します。翻訳は単なる言葉の置き換えではなく、情報を正確に、文化を超えて伝える作業です。
本記事では、翻訳精度を最大限に引き出すために欠かせない、ソーステキスト作成時の9つの重要ポイントを詳しく解説します。
翻訳用ソーステキスト作成の9つのポイント
項目 | 内容 | 効果 |
---|---|---|
1. 文章を簡潔に | 一文は40文字以下を目安に、短く明快に。 | 読みやすさと翻訳精度の向上 |
2. 正しい語順・文法 | 主語・述語の対応、句読点の適切な使用。 | 誤訳リスクの低減 |
3. 長い名詞の回避 | 名詞の連続使用を避ける。 | 誤解・誤読の防止 |
4. 用語の統一 | 同じ用語は統一、言い換えを避ける。 | 翻訳の一貫性とコスト削減 |
5. 内輪ネタを避ける | 方言・比喩・専門文化依存表現を控える。 | 海外読者への伝わりやすさ向上 |
6. 数値表記に注意 | 単位・日付・時刻・通貨などの表記を整理。 | 誤解・再翻訳の防止 |
7. 代名詞の多用を避ける | 「これ」「それ」ではなく具体名詞で記述。 | 曖昧さの排除 |
8. できるだけ能動態にする | 「〜される」よりも「〜する」を推奨。 | メッセージが明確に伝わる |
9. 難解な表現を避ける | 四字熟語、慣用句、専門カタカナ語は避ける。 | 海外読者・翻訳者双方の理解促進 |
なぜ「原稿の見直し」が重要なのか?
翻訳原稿を新たに書き下ろすケースは少なく、多くは「既にある日本語文書を翻訳する」状況です。しかし、既存文書がそのまま翻訳に適しているとは限りません。
例えば:
-
複雑な文構造
-
日本独自の表現
-
文脈依存の曖昧な記述
これらは翻訳の品質を著しく下げる要因となります。翻訳前に原文を見直し・整えることで、納期短縮やコスト削減にもつながり、最終的な成果物の品質も飛躍的に向上します。
まとめ|翻訳の品質は、原稿づくりから始まる
良い翻訳を得るには、翻訳者に渡す前の「ソーステキスト」を整えることが最も効果的です。9つのポイントを意識して原稿を見直せば、翻訳の精度・速度・コストの全てでメリットを得られます。
翻訳用原稿チェックリスト:
-
文章は簡潔か?
-
用語は統一されているか?
-
曖昧な表現や内輪ネタはないか?
-
数値・単位・日付は正確か?
-
誰が読んでも理解できる内容か?
インターブックスでは、翻訳前の原稿の確認やアドバイス、スタイルガイド作成支援なども承っております。契約書、マニュアル、ホームページ、広報資料など、高品質な翻訳を目指すなら、まずはお気軽にご相談ください。
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