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2025.08.12
翻訳外注ノウハウ

【プロが解説!】台湾語と大陸式中国語の違いとは?翻訳時に知っておきたい言語・文化のポイント

台湾語と大陸式中国語の違いとは?翻訳時に知っておきたい言語・文化のポイント

「台湾向けに中国語で翻訳したい」――そう考えたとき、最初に理解すべきは「中国語」とひとくちに言っても、地域によって使われている言語や表記が異なるということです。

特に台湾市場をターゲットにする際は、「台湾語」と「台湾華語(台湾の中国語)」の違いや、中国本土(大陸)で使われている標準中国語(普通話)との違いを正しく把握することが欠かせません。

本記事では、翻訳依頼前に押さえておきたい台湾語と大陸式中国語の違い、翻訳時の注意点までをプロの視点で解説します。

台湾語とは?

台湾語と大陸式中国語の違いとは?翻訳時に知っておきたい言語・文化のポイント台湾語とは、主に台湾で話されている閩南語(びんなんご)を指します。これは中国福建省南部の方言に由来する言語で、台湾人口の約70%が日常的に使用しています。

  • 使用シーン:家庭内会話、高齢者とのやりとり、地方のラジオやテレビ番組など

  • 文字表記:正式な標準文字体系はなく、音を借りて漢字で表記することもある

※台湾語は「話し言葉」が主流で、行政や教育などの公式な場ではほとんど使用されません。

台湾で話される中国語(台湾華語)とは?

世界の人・世界の国・世界の言語の数

台湾の公用語は台湾華語(たいわんかご)です。これは中国本土で使われる普通話(プートンファ)=標準中国語と共通する部分が多い一方で、発音や語彙、文体に独自の違いがあります。

  • 表記:繁体字を使用(対して中国本土は簡体字)

  • 発音:声調の抑揚やイントネーションがやや柔らかい

  • 単語:台湾独自の語彙や言い回しが多い(例:「バス」は台湾華語で「公車」だが、大陸では「公交車」)

この台湾華語が、台湾向け翻訳で主に使用される中国語です。

台湾語と大陸式中国語の違い【発音・漢字・単語まとめ】

【2025年版|翻訳業界で注目すべき最新トレンド5選】進化する言語サービスの現在地

比較項目 台湾華語(繁体字) 大陸式中国語(簡体字) 台湾語(閩南語)
表記 繁体字 簡体字 固定の文字体系なし
発音 柔らかく抑揚あり ややフラットで明瞭 音韻・文法が大きく異なる
単語の例 公車(バス)、計程車(タクシー) 公交車、出租車 独自の語彙体系
使用場面 ビジネス、公教育、報道など 同上(中国本土) 家庭内や非公式の場

利用シーンの違いと翻訳での注意点

【自動翻訳に頼りすぎていませんか?】人間の専門性が必要な理由と、見落とされがちなリスク

翻訳依頼時には、「台湾語」と「台湾向け中国語(台湾華語)」を混同しないことが重要です。

  • 台湾向けビジネス文書、広告、Webサイト、製品マニュアル → 台湾華語(繁体字)

  • 地域密着型の動画字幕や文化紹介コンテンツなど、特定層向け → 台湾語を活用するケースも

ただし、台湾語での翻訳はニッチであり、対象読者と目的に応じて判断する必要があります

また、中国本土と同じ内容でも、表現をそのまま使うと「不自然」「大陸っぽい」と敬遠されるケースがあります。

現地に馴染んだ表現やローカルな言い回しへの調整が成功のカギです。

台湾語・台湾向け翻訳のポイントと翻訳会社の選び方

チェックポイント台湾向けの翻訳を成功させるためには、以下のような点を意識しましょう:

  • 繁体字に精通しているか?

  • 台湾華語の語彙・言い回しに対応できるか?

  • ローカライズの実績があるか?

  • 現地の文化背景やニュアンスを理解しているか?

インターブックスでは、台湾出身者や台湾華語のネイティブ翻訳者が在籍しており、現地市場にフィットした翻訳・ローカライズを一貫してご提供しています。

まとめ

プロ目線で見抜く!本当に頼れる翻訳会社の選び方とは?

台湾語と大陸式中国語(普通話)は、使用される地域・文脈・文字体系・語彙に大きな違いがあります。

ビジネスでの翻訳依頼においては、「台湾語=台湾の中国語」ではない点に注意し、目的やターゲットに応じて適切な言語と表記を選ぶことが重要です。

翻訳精度と現地適応性が問われる台湾市場に向けては、経験豊富な翻訳パートナーの選定が成果を左右します。

インターブックスでは、台湾市場に最適化された中国語翻訳を通じて、お客様のグローバル展開を支援いたします。

翻訳会社インターブックス

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