2023.01.05
お知らせ

2023年 年頭のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。

毎年年末にはその年の世相を表す漢字が発表されますが、昨年は「戦」でした。その象徴がロシア・ウクライナ戦争です。人類の戦争の起源は、旧石器時代の1万年前とも1万5千年前とも言われています。以来人類は今に至るまで止むことなく戦争を続けています。何と愚かなことでしょうか?
私の家から歩いて10分ほどの所に「井の頭自然文化園」という小さな動物園があります。そこには、ゾウやキリンなどのほかに、謎の動物がいます。その檻の中には大きな鏡があって、看板にはその動物の特徴が書かれています。「好奇心が強い」「あつかいによっては大変危険」「鏡の中のあなた」。そう、人間です。地球上でもっとも知恵があり、もっとも危険な生物です。人間は地球を一瞬にして破壊することもできれば、自然と共生して永続することも可能です。戦争を回避するのも続けるのも人間の知性次第です。

さて、インターブックスの昨年を振り返ると、第3創業期と位置付けるにふさわしく、コロナ禍にもかかわらず、売上128.9%、経常利益137.4%と予想を超えて成長することができました。主な要因としては、特許やIR、安全保障関連やローカライズの翻訳などの大きな受注増がありました。また前期より取り組んできた、海外顧客へのアプローチも少しずつ実を結んできていることが挙げられます。
さらに出版部門の大きなトピックとして、ウクライナ関連の書籍の刊行がありました。特に『日本とウクライナ 二国間関係120年の歩み』は、日本・ウクライナ外交関係樹立30周年記念と出版記念もかねたイベントを在日ウクライナ大使館でおこない、セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使より本書出版の意義についての言葉と、ウクライナへのサポートに対する謝辞をいただきました。一刻も早く戦争が終結し、ウクライナが再び自由と平和を取り戻すことを願ってやみません。

今年度は好調だった前年度を受け、経営方針として「バリューに気づき、磨き、広める」をスローガンとして掲げました。自分たちの本質的な価値に気づき、さらに磨き上げ、それを世の中に認知してもらうということです。具体的には、1、社員の能力向上のための研修やリスキリングの充実 2、翻訳のプロジェクト管理の効率化を目的としたXTRFの本格的な全社導入 3、広報・マーケティングの強化 を目標に取り組んでまいります。また、本年は訪日インバウンドの復活が期待されることから、2018年より取り組んできた観光庁の「地域観光資源の多言語解説整備支援事業」のスタイルマニュアル作成やネイティブによる解説文作成などもさらに磨きをかけていきます。引き続き海外企業へのアプローチも強化していきます。

私たちインターブックスのミッションである「言葉の壁をなくし、真のコミュニケーションで世界の人々に貢献する」に基づいて、社員一人ひとりがそれをさらに高め、実行に移していく所存であります。

最後に、本年が皆様にとりまして幸多き一年となりますよう心より祈念申し上げ、新年の御挨拶といたします。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

2023年1月5日
株式会社インターブックス
代表取締役 松元 洋一