- 2025.05.13更新
- 翻訳外注ノウハウ
【2024年版】インターネットで最も使われている言語TOP20──話者数との意外なギャップとは?

インターネット上では毎日、何億ものコンテンツがさまざまな言語で発信されています。しかし、実際に使われている言語は想像以上に偏っており、話者数とは異なる興味深い構成が浮かび上がります。本記事では、上位1,000万サイトを対象に調査された「インターネット上で使われている言語ランキングTOP20」を紹介。グローバル展開を視野に入れる企業が、翻訳・多言語対応を検討する際に知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。
世界の言語とインターネットの現実
2020年時点の世界人口は約78億人、国連加盟国は196か国。そして現在、世界には約7,139の言語が存在しますが、そのうちわずか23言語で世界人口の半分以上がカバーされています。
では、インターネット上で実際に使われている言語は、どのような構成になっているのでしょうか?デジタル世界では、必ずしも「話者数が多い=使用言語が多い」とは限らないのです。
注目ポイント
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英語がインターネット上で最も使われており、上位1,000万サイトの約60.4%で使用されている。
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中国語話者は世界最大にもかかわらず、上位1,000万サイトの中での使用率はわずか1.4%。
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インターネット上の言語は、話者数だけでなく経済圏・技術力・文化的影響力に大きく左右される。
インターネットで使われている言語TOP20(データ比較)
順位 | 使用言語 | 上位1,000万サイトでの割合 | 世界話者人口の割合 |
---|---|---|---|
1位 | 英語(English) | 60.4% | 16.2% |
2位 | ロシア語(Russian) | 8.5% | 3.3% |
3位 | スペイン語(Spanish) | 4.0% | 6.9% |
4位 | トルコ語(Turkish) | 3.7% | 1.1% |
5位 | ペルシャ語(Persian) | 3.0% | 0.7% |
6位 | フランス語(French) | 2.6% | 3.5% |
7位 | ドイツ語(German) | 2.4% | 1.7% |
8位 | 日本語(Japanese) | 2.1% | 1.6% |
9位 | ベトナム語(Vietnamese) | 1.7% | 1.0% |
10位 | 中国語(Chinese) | 1.4% | 14.3% |
11位 | ポルトガル語(Portuguese) | 1.3% | 3.2% |
12位 | アラビア語(Arabic) | 1.1% | 3.5% |
13位 | イタリア語(Italian) | 0.8% | 0.9% |
14位 | インドネシア語(Indonesian) | 0.7% | 2.5% |
15位 | ギリシャ語(Greek) | 0.7% | 0.2% |
16位 | ポーランド語(Polish) | 0.6% | 0.6% |
17位 | オランダ語(Dutch) | 0.6% | 0.3% |
18位 | 韓国語(Korean) | 0.6% | 1.0% |
19位 | タイ語(Thai) | 0.5% | 0.8% |
20位 | ウクライナ語(Ukrainian) | 0.4% | 0.5% |
※話者人口比=世界人口のうち、その言語を第一言語または第二言語として使う人の割合
※データ出典:W3Techs(2021年1月時点)
解説:言語シェアの裏にある「文化的影響力」と「技術力」
英語が圧倒的なシェアを占めている背景には、米国やイギリスを中心とするテック企業の影響があります。さらに、英語は国際共通語としての役割を果たし、多くのコンテンツが英語ベースで作成・共有されるため、結果としてWeb上でも優位に立っています。
一方、中国語は世界人口の14.3%が話すにもかかわらず、上位1,000万サイトでは1.4%。これは中国国内で使用されるインターネットが主にローカルな検索エンジン(百度など)や独自のエコシステム内で展開されていることが影響しています。
ロシア語が第2位となっているのは、Runet(ロシア圏のインターネット空間)の存在が大きく影響しています。旧ソ連圏を含む広範囲なロシア語圏において、独自のWeb空間が形成されているのです。
グローバル戦略における「言語選定」の重要性
企業が海外進出を目指すうえで、どの言語に対応すべきかを判断する材料として、Web上の言語トレンドは極めて重要です。話者数だけでなく、「インターネットでの使用頻度」「EC市場の規模」「文化的影響力」などを踏まえた言語戦略が求められます。
例えば、フランス語やスペイン語は使用国が多く、翻訳投資に対するリターンが高い言語のひとつです。また、日本語や韓国語などの地域密着型言語では、文化特化型コンテンツがより大きな効果を発揮します。
今後成長が見込まれる言語とは?
今後、アジア圏の言語(中国語・ヒンディー語・インドネシア語など)は、ユーザー数の拡大とともにWeb上での存在感を高めていくと考えられます。
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10億人以上の未開拓ユーザーがいるアジア圏
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スマートフォン普及率の急上昇
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現地向けマーケティング需要の増加
今から「多言語対応の土台」を整えておくことが、次のビジネスチャンスにつながるのです。
まとめ
以上、「【2024年版】インターネットで最も使われている言語TOP20」でしたが、いかがでしたでしょうか?
翻訳は、単なる言語の置き換えではありません。目的、文脈、文化に配慮した多言語対応こそが、グローバル市場で成果を出すカギとなります。
当社では、英語をはじめ世界85言語に対応し、マーケティング資料から契約書、マニュアル、アプリ、ゲーム、プレゼン資料まで幅広く翻訳サービスを提供しております。翻訳品質にお悩みの企業さまも、初めての多言語展開をご検討の方も、どうぞお気軽にご相談ください。
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