2023.02.17
翻訳ハック

弊社チェッカーに聞く~中国語翻訳における翻訳とチェックのポイント

インターブックスでは80言語以上の翻訳サービスを提供しております。
今日はその中から「中国語簡体字」「中国語繁体字」の翻訳について、弊社の翻訳チェッカーに翻訳チェック作業の際に気を付けていることについて聞いてみました。



 
一口に中国語翻訳チェックと言っても、ジャンルはさまざまです。インバウンド向けの施設案内や観光パンフレット、企業のブランディング、統合報告書、決算資料、マーケティング資料、契約書、製品情報、説明書・マニュアル、POP広告、学術論文など、多岐にわたります。日中/中日翻訳のチェックにおいて、気をつけていることをいくつかご紹介します。
 
まず大切なのは「背景を知り、ニュアンスの違いがないか確認すること」。日本語でも中国語でも、1つの言葉が複数の異なる意味を持つ場合があります。例えば「デッキ」。船の甲板、カセットデッキ、乗り物の床、ウッドデッキ等々、幅広い用途に使われています。文脈によって使い分けなければなりませんが、勘違いが生じて別の意味の単語が入ってしまうこともあるので、注意が必要です。
日本語でもそうですが、中国語でも漢字の変換ミスや似た漢字の表記ミスが時々見受けられます。よくあるのが「網(网)」と「綱(纲)」。見落としやすいので原文と見比べてしっかり確認します。また、中国語の文中に日本語の字体が混じっていることもあるので、フォントの確認も必要です。特に繁体字は分かりにくいことがあります。
 
また、中国語で特徴的なのが四字熟語や成語です。適切に使われると、引き締まった良い文章になります。ところがそれを日本語にすると冗漫になってしまう。日本語の表現に知恵を絞らなければなりません。中国語訳では、同じ意味の四字熟語でも、繁体字と簡体字では語順が逆だったり、漢字が異なったりすることがあります。一律に表現を簡体字に合わせることは禁物です。
 
どの言語でも同じだと思いますが、背景を知ること、調べることを大切にしてほしいと思います。
 
 
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書いた人 翻訳チェッカー課 S
  日中・中日翻訳作業はもちろん、出版社での校正業務の経験を活かし日本語の校正作業も担当。中国古典に造詣が深い。中国語古典コラム連載予定