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2025.06.06更新
翻訳外注ノウハウ

【プロが解説!】工業翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツ

【プロが解説!】工業翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツ

産業やものづくりの現場で使用されるマニュアル、仕様書、設計図など、工業分野の文書には専門的な知識と高い正確性が求められます。特に海外展開が進む昨今、「工業 翻訳」の重要性がますます高まっています。

本記事では、「工業翻訳ってどう依頼すればいいの?」「専門用語は正確に訳してもらえるの?」「料金相場は?」といった疑問をお持ちの製造業・技術系企業の皆様に向けて、翻訳会社のプロの視点から、工業翻訳の基本から依頼時の注意点、料金の目安までを詳しくご紹介します。

工業翻訳とは?技術力+語学力の融合

工業翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツ工業翻訳とは、製造業や機械、エンジニアリング分野で用いられる各種専門文書を対象言語に翻訳するサービスです。取扱説明書、仕様書、設計図、SDS(安全データシート)、操作マニュアル、製品カタログなど、高度な技術知識と精密な表現が求められる文書を正確に翻訳します。

誤訳が重大な事故やトラブルにつながるリスクがあるため、専門性に加え、用語統一や図表・数値情報への正確な対応が不可欠です。製品の輸出入や海外工場との連携、グローバル市場での競争力強化を支える重要な役割を果たします。

翻訳対象となる文書は多岐にわたり、以下のような特徴があります:

  • 専門用語や略語が多く、正確な訳語の選定が重要
  • 技術内容を正しく理解して訳す読解力が必要
  • 法的・安全面にも影響を及ぼすためミスが許されない
  • 原文の論理性や構造を保ったまま翻訳する必要がある

そのため、単なる語学力だけでなく、技術文書への深い理解と、分野ごとの知識を持つ翻訳者が求められます。

工業翻訳の主な対応分野

工業翻訳では、扱う製品・機械・業種によって文書の内容や目的が異なります。以下に、代表的な対応分野をまとめました。

1. 機械・装置関連

  • 取扱説明書(マニュアル)
  • メンテナンスマニュアル
  • 製品仕様書
  • 設計図・組立図(CAD対応含む)

機械系では正確な手順や数値、名称の翻訳が求められ、間違いは事故や損失につながるため、非常に慎重な対応が必要です。

2. 自動車・航空・重工業

  • 部品カタログ(パーツリスト)
  • 試験報告書・品質管理文書
  • サプライヤー向け技術資料

業界特有の用語・規格(例:ISO、JIS、SAE)を理解している翻訳者による対応が不可欠です。

3. 電気・電子・制御系

  • 制御システム仕様書
  • PLC(プログラマブルロジックコントローラ)関連マニュアル
  • ファームウェア更新マニュアル

IT・電気工学の知識と、ソフトウェア・ハードウェア両方の理解が必要な分野です。

4. 環境・エネルギー・プラント系

  • 環境調査レポート
  • 配管・配線図
  • 建設プロジェクト仕様書

プラント建設・エネルギー分野は、多国籍チームでの情報共有が前提となるため、わかりやすく自然な翻訳が求められます。

工業翻訳の料金相場

料金相場翻訳料金は、翻訳する言語ペア、分野の専門性、文量、納期などによって変動します。以下は、日本語→英語の翻訳を前提とした参考価格です。

文書の種類 単価(日本語1文字あたり) 備考
取扱説明書 20〜35円 専門用語多く構成複雑
設計書・仕様書  25〜40円 技術レベルに応じて変動
技術報告書・試験成績書 25〜45円 正確性・一貫性が重要
CAD図面(用語のみ) 15〜30円 図面内テキスト部分など
英文ネイティブチェック 5〜10円(英単語) 英文ブラッシュアップ対応

※英語→日本語の場合は「英単語ベース」で20〜30円が目安です。
※中国語、ドイツ語、フランス語などの多言語の場合、+10〜20%の加算が一般的です。

工業翻訳を依頼する際のチェックポイント

チェックポイント

1. 専門性の高い翻訳者が対応しているか

「翻訳者が技術内容を理解していないために、意味不明な訳になった」というケースは珍しくありません。工業分野出身や技術系バックグラウンドの翻訳者を起用する会社を選びましょう。

2. 用語統一・訳語リストの活用

専門用語や略語の使い方は業界や企業によって異なるため、用語集(グロッサリー)やスタイルガイドを事前に共有することで、訳文の品質と一貫性が高まります。

3. ファイル形式・図面への対応力

図面やマニュアルなどはPDFやWordだけでなく、CAD、InDesign、FrameMaker、XMLなど多様な形式が存在します。対応可能なファイル形式を確認しましょう。

4. 校正・ネイティブチェックの有無

翻訳後のダブルチェック体制(2名以上の翻訳者や校正者)**があるかは重要です。公開文書・マニュアルには、ネイティブによるチェックを加えることで品質がさらに向上します。

5. 機密保持・セキュリティ体制

設計情報や製品仕様などは機密性の高い情報を含むため、NDAの締結やセキュアなファイル共有体制を整えているかも確認ポイントです。

よくある質問(FAQ)

FAQ

Q. Google翻訳や機械翻訳と何が違いますか?
A. 工業翻訳では文脈・専門用語・規格表記など、AI翻訳では誤訳が起こりやすい要素が多く、人力による翻訳が必要です。自動翻訳の誤解による事故リスクもあります。

Q. 翻訳の納期はどれくらい?
A. 例としてA4・10ページ程度(約5,000文字)で3〜5営業日が目安です。緊急対応が可能な翻訳会社もあります。

Q. 図面のテキストやレイアウトごと翻訳できますか?
A. 可能です。対応にはDTP(デスクトップパブリッシング)対応や図面加工ツールへの知識が必要なため、対応実績のある会社に依頼するのがおすすめです。

まとめ:工業翻訳は製造業のグローバル展開を支える要

工業翻訳は単なる言語変換ではなく、技術と品質を「世界に正確に伝える」ための専門業務です。翻訳精度の高さは、製品の安全性、顧客満足度、企業信頼のすべてに関わってきます。

信頼できる翻訳パートナーを見つけることで、グローバル市場への対応力・競争力の向上につながるでしょう。

弊社では、機械、電気、自動車、プラント、エンジニアリングなど専門性の高い工業分野に対応した翻訳者と校正者が在籍しています。豊富な実績と品質管理体制により、企業様のニーズに柔軟に対応いたします。

 
 
翻訳会社インターブックス

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