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2025.05.19
翻訳外注ノウハウ

【プロが解説!】法律翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツ

プロが解説!法律翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツ

グローバル化が進む現代において、企業活動や契約実務において法律翻訳のニーズは年々高まっています。海外との取引や進出を進める中で、契約書や規約、法律文書を正確に翻訳することは、リスクマネジメントと信頼構築の両面で不可欠です。

とはいえ、「法律翻訳ってどこに依頼すればいいの?」「料金相場は?」「失敗しない依頼のコツは?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、「法律 翻訳」を検討中の企業ご担当者様や士業関係者に向けて、翻訳会社のプロの視点から「法律翻訳とは何か」「対応可能な文書」「料金の目安」「依頼の際のポイント」をわかりやすく解説いたします。

法律翻訳とは?

法律翻訳とは、法的効力を持つ文書や、法律に関連する専門的な文書を、別の言語に正確かつ明確に翻訳することを指します。代表的な対象文書には、契約書、定款、訴訟資料、法律意見書、利用規約、就業規則、コンプライアンス文書などがあります。

法律文書の特徴は、次の2点にあります:

  • 高い専門性と正確性が要求される
  • 一語一句の訳文が法的責任に直結する

そのため、一般的な翻訳とは異なり、法的知識を持つ専門翻訳者が対応する必要があります。また、各国で使用される法体系(英米法、大陸法など)や慣習に配慮した翻訳が求められます。

法律翻訳の主な対応分野

法律翻訳の対応範囲は多岐にわたります。以下に代表的な文書を紹介します。

1. 契約書(契約関連文書)

売買契約、業務委託契約、ライセンス契約、秘密保持契約(NDA)など、取引の基本となる文書は、最も翻訳ニーズが高い分野です。契約書は文言のあいまいさを避け、法的効力を損なわない正確な翻訳が求められます。

2. 法律意見書・覚書

弁護士によるリーガルオピニオンや、取引前の合意をまとめた覚書(MOU)なども、海外取引では頻出します。これらは、専門的な法的表現や用語の理解が必須です。

3. 社内規程・就業規則

多国籍企業や外資系企業では、従業員向けの規程や就業ルールを複数言語で整備する必要があります。社内統制や労務管理に関わる文書であるため、誤訳によるトラブル防止が重要です。

4. 訴訟関連文書

訴状・答弁書・判決文・証拠資料など、訴訟や仲裁に関わる文書の翻訳では、正確性と機密性が特に重視されます。翻訳者が法廷手続や法解釈に通じていることが不可欠です。

5. 法律・規制関連資料

国内外の法令、ガイドライン、行政文書なども翻訳対象となります。法令は頻繁に改正されるため、最新の内容への理解と反映力も求められます。

法律翻訳の料金相場

法律翻訳は、一般文書よりも高度な専門性が必要なため、翻訳料金もやや高めに設定されるのが一般的です。

以下に、日本語⇔英語の場合の目安をご紹介します:

文書タイプ 料金相場(日本語→英語)
一般的な契約書  25〜40円/文字
訴訟関連文書 30〜50円/文字
英文契約書の和訳 25〜45円/単語
規約・社内規程 20〜35円/文字
ネイティブチェック  5〜10円/単語

 ※対応言語・分量・納期によって価格は変動します。法律文書は表現精度・用語管理が必要なため、翻訳+校正+ネイティブチェック込みのプランを選ぶ企業も多く見られます。

法律翻訳を依頼する際のポイント

法律翻訳は、文書の性質上「誤訳が許されない」分野です。以下のポイントを押さえて、信頼できるパートナーに依頼しましょう。

1. 法律専門の翻訳者がいるかを確認

契約や法務に詳しい翻訳者が対応しているかは非常に重要です。中には法学部出身者・司法試験経験者・元弁護士など、専門性の高い翻訳者が在籍する翻訳会社もあります。

2. 秘密保持の体制が整っているか

法律文書は高い機密性が求められます。NDA(秘密保持契約)の締結可否、社内のセキュリティ管理体制、ISO認証の有無などを確認しましょう。

3. 過去の実績・翻訳サンプルをチェック

契約書や規程の翻訳経験が豊富かどうか、過去の実績や翻訳サンプルを依頼して確認するのも一つの方法です。類似案件の経験があれば、品質と対応力に期待が持てます。

4. 用語集の作成・共有

自社で使用している契約テンプレートや専門用語のリストがあれば、事前に翻訳会社と共有しましょう。一貫性のある訳文を作成するための土台になります。

5. ダブルチェック体制・ネイティブ対応

誤訳を防ぐには、翻訳後の法務的視点でのチェックや、ネイティブ校正が有効です。法的表現の自然さや読みやすさまでこだわるなら、ダブルチェック体制のある会社を選びましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 英文契約をそのまま機械翻訳してもよいですか?
A. おすすめできません。自動翻訳では文脈判断が不正確で、条項の意味が逆になってしまうこともあります。法律文書はプロの翻訳が必須です。

Q. 翻訳後に法務部や顧問弁護士のチェックは必要ですか?
A. はい、重要な契約や法的効力を持つ文書については、最終的な法的確認は専門家によるダブルチェックが理想的です。翻訳者と法務部との連携ができる体制が望ましいです。

Q. 納期はどれくらいかかりますか?
A. 文書量や内容によりますが、A4・5ページ程度の契約書で3~5営業日が目安です。お急ぎの際は、特急対応が可能な場合もあります。

まとめ|法律翻訳はビジネスの信頼性を支える基盤

法律翻訳は、企業のグローバルなビジネス活動において、法的リスクの回避・交渉力の向上・信頼性の確保など、重要な役割を果たします。契約や訴訟といった法的局面での言葉の違いは、大きな結果の違いを生みかねません。

だからこそ、法律知識と翻訳スキルを兼ね備えた専門家に依頼することが、最大のリスクマネジメントになります。

弊社では、法律・契約・規制対応に精通した翻訳者が在籍し、安心・正確・高品質な翻訳サービスをご提供しております。ご不明点やサンプルのご希望なども、お気軽にお問い合わせください。英語を中心に世界85か国語に対応しています。

 

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