2024.01.29
翻訳外注ノウハウ

【翻訳外注ノウハウ上級編】しょっちゅう翻訳に対応する人は…

【翻訳外注ノウハウ上級編】しょっちゅう翻訳に対応する人は…

翻訳外注におけるヒントをお伝えし続けている本シリーズですが、今回は「翻訳しなければならない」という事態にしょっちゅう陥る方にとって使い勝手の良い構成にしています。内容に沿って判断しながら、成果につながる翻訳方法を実現してください。

惰性で翻訳に対応していないか考えてみる

「しょっちゅう翻訳しなければならない」事態に陥る方がやりがちなのが、惰性で同じ翻訳方法、翻訳外注先を使い続けることです。以下のような理由で何年も同じ方法、同じ外注先で翻訳に対応し続けていませんか?もしそうなら本当にそのままで良いのか考え直してみてください。

  • 前任者から引き継いだやり方だから
  • イントラに登録されている協力先(翻訳外注先)だから
  • 長い付き合いのある(翻訳)外注先だから
  • かなり昔に導入された翻訳システムだから

翻訳に使われる翻訳支援ツールは毎年アップデートを繰り返し、自動翻訳(機械翻訳)の精度もテクノロジーの進化に伴ない向上し続けています。また、翻訳業界では自動翻訳(機械翻訳)とプロ翻訳者によるハイブリッドな「ポストエディット」という新たな翻訳方法が主流になりつつあります。そのようななか、惰性で従来の翻訳方法を使い続けることが有益かどうかは簡単に判断できることです。また、長い付き合いのある翻訳の外注先が、果たしてその期待に応えられるだけの機能を維持し続けているのかどうかの確認も必要です。

翻訳業界は人の出入りが比較的激しいところです。かつて全幅の信頼を寄せた翻訳者は今も仕事を続けていて、御社の案件に対応してくれていますか?御社の事業や翻訳に関する好みを熟知し、阿吽の呼吸で痒い所に手が届くような素晴らしい対応をしてくれた翻訳外注先の担当者は、今も在籍していますか?もしそうでなければその翻訳外注先はもはや、あなたもしくは、あなたの会社の先人たちが昔頼りにしていた組織ではなくなっている可能性があるので注意が必要です。

主業務ではない翻訳の対応にそんなに時間を掛けていられないと思いますが、「翻訳しなければならない」という事態にしょっちゅう陥る方がいる会社が毎年翻訳に掛けているコスト(ランニングコスト、翻訳外注費など)は決して小さくはないはずです。よって翻訳対応についてほんのわずか、一部を見直すだけでもきっとその効果は想像をはるかに上回るものになるでしょう。

より成果につながる翻訳対応について考えてみる

当社のコラムでは繰り返しお伝えしていますが、翻訳対応でもっとも大切な「そもそも何のために翻訳するのか?」という翻訳の目的についてまず考えることです。翻訳方法や翻訳外注先を見直す効果はコストだけではありません。次のようなことも立派な効果です。

  • 従来より翻訳品質が向上した
  • 従来より納期が短縮した
  • 従来より海外から問い合わせ数が増えた
  • 従来より翻訳外注に手間が掛からなくなった
  • 常に最新の情報を元に翻訳に対応できるようになった

翻訳方法や翻訳外注先に対して明確なポリシーを持ち、定期的に取引内容を見直すほどのしっかりした仕組みがお客様の社内にある場合は別ですが、惰性で翻訳方法や翻訳外注先を選んでいることは否めないと少しでも思われる場合はぜひ、本当にそのままで良いのか考え直してみてください。加えて、翻訳対象つまり、翻訳が必要なドキュメントの内容や箇所についてももっと他に効果的な方法がないかを考えてみてください。【翻訳外注ノウハウ中級編】ときどき翻訳に対応する方はでも少し触れましたが、たとえば「ホームぺージの多言語化」と一概に言ってもそこに含まれるコンテンツはさまざまです。

マーケティングに大きな影響を及ぼす可能性の高い「利用規約、経営者メッセージ、リリース、株主向けページ」などは、高い品質要求に応えることのできる翻訳外注先に切り替えることで大きなメリットが得られるでしょう。逆に、製品スペックやリンク表示させているSNSページなどはカジュアルな内容なので、自動翻訳(機械翻訳)に置き換えることでコストメリットが期待できます。

他にも翻訳の品質、翻訳にかかる納期、翻訳対応にかかる手間、翻訳したことによる効果や成果、翻訳対応もしくは翻訳外注にまつわるサービス全般の良し悪し、など自社が翻訳に求めることや重視すべき点毎に細分化、対応方法を検討することが有効です。「しょっちゅう翻訳しなければならない」事態に陥るということはつまり、翻訳対応が常態化している、または翻訳外注依存度が高いということです。翻訳対応は主業務ではないかもしれませんが、主業務の結果や成果に大きく影響する、またはかぎりなく主業務に近い補完業務として、より成果につながる方法はないか考えてみてはいかがでしょうか。

その道のプロからより良い翻訳対応について情報を得てみる

より成果につながる方法はないか考えてみると言っても、決して簡単なことではないと思います。また、翻訳方法や翻訳外注先を新たに探すと言っても翻訳外注ノウハウ【初級編】はじめて翻訳に対応する人は…でもお伝えしたとおり、期待した成果が得られずまた新たな翻訳外注先を探し続ける「翻訳会社渡り鳥」になる可能性があります。そこでお勧めしたいのが、より良い翻訳対応についてその道のプロに直接聞いてみるという方法です。餅は餅屋と言われるとおり、技術、手法、トレンドなど翻訳に関する最新情報は常にそれを専門とするところにあるものです。たくさんのお客様と多くの翻訳者を抱え、翻訳業界のハブとしても機能している翻訳会社であれば尚更です。

自社のこれまでの翻訳対応やその課題、翻訳する目的や翻訳に期待する成果などをいくつかの翻訳会社に詳しく正直に伝えてみることが解決への最短ルートであることは間違いありません。尚、この方法には「その回答内容を元に新たな翻訳外注先を選ぶことができる」というメリットもあります。

  • 翻訳業界の最新情報やトレンドに精通し、最適な解決方法を提案してくるか?
  • 対応スピードや文面、受話器から伝わってくる担当者の意気込みはどうか?
  • 自社の利益でなくお客様の課題に真摯に向き合う姿勢がうかがえるか?

など、直接聞くことで得ることのできる情報量は膨大です。もちろんすべてのコンタクト先から期待通りの回答を得ることはできないかもしれませんが、ネガティブな対応であってもそれは「翻訳外注で失敗するリスクの予防」にもなるため徒労ではありません。翻訳に関する問い合わせをする際に「日本語から英語に」といった簡単な指示とメールに添付した原稿ファイルだけで簡単に済ませるお客様が多いのですが、これでは自社に有益な情報を翻訳会社から得ることができません。先に記した自社の翻訳対応に関する懸案事項すべてを伝えた上で、「どうしたらいいと思う?」と素直に聞いてみることを強くお勧めします。

最後に

発注量の大小はありますが、しょっちゅう翻訳しなければならない事態に陥る会社には、翻訳外注先の選定方法や外注方法、翻訳品質の確認方法といったさまざまなフローが存在し、厳格に管理、運用されています。翻訳外注金額が年間数千万円から数億円に達する外資系ソフトウェア会社やグローバルメーカー傘下のマニュアル制作会社などはまさにそれであり、それらの動きが翻訳業界のトレンドとして上流から下流に伝わるわけですが、なかには相応の翻訳外注量があるにも関わらず、自社内に決まった翻訳対応フローが存在しない会社も多くあります。そのような会社は実は日本企業に多いのですが、その理由はおそらく「翻訳の重要性」に関する認識の違いから生じているように思います。

「グローバルとガラパゴス」と表現すればわかり易いかもしれませんが、国内市場、国内消費を重視し独自路線を進む傾向のある日本企業には残念ながら翻訳の重要性(影響力)を軽視する傾向があり、隣国と地続きで生まれたときから越境意識を有するグローバル展開が当たり前の外資系企業とは大きく異なります。しかしよく考えていただきたいのですが、経営方針やスローガン、キャッチコピーやホームぺージに掲載するコンテンツ、プレスリリースやニュースリリースで配信するコンテンツ、パンフレットやチラシ、SNSへの投稿記事など、日本語で展開する内容にはいったいどれほどの費用を投じ、どれほどの時間を掛け、どれほどの回数の推敲と修正を重ねた上で世に出されているのでしょうか。

翻訳の重要性はこれと同様なのです。日本語で発信するものと英語で発信するもの、違いは地域や人といったターゲットと言語だけです。軽視できるターゲットに時間と費用を掛ける必要はありませんが、人口減少、少子高齢化著しいこの国の未来にとって海外市場は決して軽視できるターゲットではありません。しょっちゅう翻訳しなければならない事態に陥るあなたの会社はきっとそのような問題意識を早くから持つ、だからこそ海外と何らかの関係があり、結果的に翻訳に対応する機会が多く発生する、国際感覚あふれる素晴らしい組織なのでしょう。ゆえにもし、自社内に翻訳方法や翻訳の外注に関するフローが存在しない場合は、これを機にその構築を是非ご検討ください。

当社では今あなたが抱えている、翻訳に関するあらゆる相談事に無料でご対応しています。翻訳の目的や期待する成果など、その内容によって当社以外の方法や業者もお勧めしますので、安心してどうぞお気軽にご連絡ください。

まとめ

以上、「【翻訳外注ノウハウ上級編】しょっちゅう翻訳に対応する人は…」でしたがいかがでしたでしょうか。

当社は翻訳の目的や、翻訳する文書の特徴、性質などを正しく理解、見極め、相手国の文化的背景を念頭に、ホームぺージや契約書、取扱説明書、プレゼン資料、リリース、ゲーム、アプリその他あらゆるビジネスで必要なドキュメント、テキストの「プロ翻訳者による翻訳」を、英語を中心に世界85か国語で行います。

高い品質が求められる外国語対応や翻訳についてもしお困りでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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