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2025.09.15
翻訳外注ノウハウ

【プロが解説!】マニュアル・取扱説明書・仕様書の翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツ

マニュアル・取扱説明書・仕様書の翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツ

海外進出や多言語対応が当たり前となった今、製品やサービスを展開する企業にとって「マニュアル」「取扱説明書」「仕様書」など技術文書の翻訳は欠かせない業務のひとつです。

これらの文書は単なる説明資料ではなく、安全性や法規制遵守に直結する重要なドキュメントですので、誤訳があれば重大な事故やクレームにつながりかねず、翻訳品質には非常に高い正確性と専門性が求められます。

本記事では、技術文書翻訳の基本から対応分野、料金相場、信頼できる翻訳会社の選び方、そして依頼時の具体的なコツまでをプロの視点で詳しく解説します。

翻訳会社インターブックス

技術文書翻訳とは?マニュアル・取扱説明書・仕様書の違い

マニュアル・取扱説明書・仕様書の翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツまずは、それぞれの文書の特性と翻訳時に求められる要件を整理しておきましょう。

文書種類 主な用途と特徴
マニュアル 操作手順や導入方法を記した文書。対象ユーザーに応じた語調や詳細度の調整が必要。
取扱説明書 製品の使い方、安全上の注意点を記載。読みやすさ・正確性・用語統一が必須。
仕様書 製品やシステムの技術的要件をまとめた文書。専門用語、業界規格に関する深い理解が必要。

これらの翻訳には、以下のようなスキルが求められます。

  • 専門用語の正しい理解と表記統一

  • 簡潔で明瞭な技術文体の構築

  • 図表、構成要素との整合性

  • 用語の繰り返しを最適化する翻訳支援ツール(CAT)の活用

対応分野:どのような業界で技術文書翻訳が必要とされるか

工業翻訳とは?対応分野・料金相場・依頼のコツ

技術文書翻訳は、製造業やIT、医療・精密機器など、多くの分野でニーズがあります。

分野 主な翻訳対象文書 特記事項
製造業(機械・電気) 取扱説明書、設計仕様書、安全マニュアル 規格対応、ISO準拠、現地法令反映が必要
IT・ソフトウェア 操作マニュアル、UI翻訳、APIドキュメント UI制約、用語の統一、開発サイクルへの適応が重要
医療機器 IFU(使用説明書)、ラベル、技術仕様書 GHTF、CE規制などへの対応、翻訳品質管理体制が必須
建設・設備 据付説明書、施工要領書、配線図・接続図 図面との連携、工程ごとの明確な指示表現が求められる
自動車・輸送機器 整備マニュアル、パーツカタログ、仕様比較表 多言語対応と複数地域での法令対応が必要

技術文書翻訳の料金相場

料金相場技術文書の翻訳料金は、原文の言語、対象言語、専門性、翻訳支援ツールの使用有無などによって大きく変動します。以下におおよその相場を示します。

翻訳単価の目安(日本語→外国語)

言語系統 単価(1文字あたり) 特徴
英語 18~30円 一般的に最も需要が高く、翻訳リソースも豊富
中国語・韓国語 20~35円 アジア市場対応、DTP対応も含めて設計されることが多い
欧州言語(独・仏・西) 22~38円 技術分野では特にドイツ語の需要が高い
中東・東南アジア系 25~45円 訳語の確定に時間がかかることもあり、単価が高めになる傾向

※外国語→日本語の場合は、ワード単価換算で25〜50円程度が目安となります。

※レイアウト調整(DTP)、図版翻訳、用語集作成などが別途発生することもあります。

依頼時のコツ:品質・納期・コストを確保する5つのポイント

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1. 翻訳対象ファイルは編集可能な形式で

PDFだけでなく、Word、Excel、PowerPoint、InDesignなどの編集可能な形式で提供すると、翻訳工数が削減できコストや納期に好影響があります。

2. 用語集・過去訳の共有で品質向上

過去のマニュアルや既存の用語集を共有することで、表記ブレがなくなり一貫性のある翻訳が可能になります。特に長期的な多言語展開を想定する場合は必須です。

3. CATツール活用でコスト削減

翻訳支援ツール(CATツール)を使うことで、繰り返し表現を自動検出・再利用し、コスト圧縮と納期短縮が図れます。対応可能な翻訳会社か確認しましょう。

4. ネイティブチェック・専門チェッカーの有無を確認

特に英語・中国語などの主要言語では、ネイティブによるレビュー業界経験者のチェックが品質の担保につながります。

5. レイアウト対応・DTPも含めて依頼を

図表、イラスト、配線図などとのレイアウト整合性が重要な文書の場合、DTP対応ができる翻訳会社を選ぶと、納品後の修正工数が抑えられます。

翻訳会社を選ぶ際のチェックリスト

チェックポイント

チェック項目 解説
技術文書の実績 業種別の翻訳経験や制作実績を確認(例:取扱説明書●万ページ)
専門翻訳者の在籍 技術・工業系のバックグラウンドを持つ翻訳者の有無
CATツール対応 Trados、memoQなど主要なツールへの対応状況
品質管理体制 ダブルチェック体制、ISO17100準拠など
セキュリティ体制 NDA締結、社内セキュリティ教育、ISMS認証取得の有無
多言語対応・プロジェクト管理 複数言語の同時進行管理、工程・納期管理のノウハウがあるか

まとめ:技術文書翻訳は“正確さ×専門性×運用力”がカギ

【「伝わる」を超えて「響かせる」】ビジネス成功を支える人間翻訳の真価

マニュアル、取扱説明書、仕様書などの技術文書翻訳は、正確性だけでなく専門性・用語統一・レイアウト調整まで含めた対応が求められる分野です。

誤訳が招くのは単なる“誤解”ではなく、法的リスク、事故、製品価値の低下など重大な問題に直結します。

そのため、翻訳会社を選ぶ際には、実績・品質管理体制・業界理解・対応力をしっかり確認することが重要です。

製品を安心してグローバル展開するために、信頼できる翻訳パートナーとともに、精度の高い技術文書翻訳を進めていきましょう。

翻訳会社インターブックス

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